スチュワードシップ・コードとは…
スチュワードシップ・コード(Stewardship Code)**は、機関投資家(資産運用会社や年金基金など)が、投資先企業の持続的な成長や中長期的な企業価値向上に貢献するための行動原則を定めた指針です。
「スチュワードシップ(Stewardship)」とは「責任ある管理」という意味で、機関投資家が株主として企業に適切な関与(エンゲージメント)を行うことで、企業価値の向上と市場全体の健全な成長を促すことを目的としています。
📌 スチュワードシップ・コードの背景
🔹 なぜ導入されたのか?
かつて、企業経営者が株主利益を軽視し、ガバナンス(企業統治)が十分に機能しないケースがありました。特に、日本では**「物言わぬ株主」**が多く、企業経営の監視機能が弱いと指摘されていました。
そこで、機関投資家が投資先企業と対話し、責任を果たすべきという考えのもと、2014年に日本版スチュワードシップ・コードが策定されました(イギリスが2000年代に導入したのが最初)。
📌 主な目的
✅ 投資先企業との「対話(エンゲージメント)」を通じて企業の成長を促す
✅ 機関投資家が「責任ある投資家」として行動するよう促す
✅ 企業価値を高め、投資家全体の利益に貢献する
📌 スチュワードシップ・コードの7原則(日本版)
日本のスチュワードシップ・コードには、機関投資家が従うべき7つの原則が定められています。
🟢 原則1:スチュワードシップ責任の遂行
機関投資家は、投資先企業の持続的成長と企業価値向上を促進する責任を負う。
🟢 原則2:利益相反(コンフリクト・オブ・インタレスト)の管理
顧客や受益者(年金加入者など)の利益を守るために、利益相反を適切に管理する。
🟢 原則3:投資先企業の適切なモニタリング
投資先企業の業績・経営戦略・ガバナンスなどを継続的にモニタリング(監視)する。
🟢 原則4:建設的な対話(エンゲージメント)の実施
投資先企業と対話を行い、企業価値向上のために積極的に働きかける。
🟢 原則5:議決権行使とその公表
株主総会での議決権行使を重視し、行使結果を公表する。
🟢 原則6:スチュワードシップ活動の透明性
どのようにスチュワードシップ責任を果たしているか、定期的に報告・開示する。
🟢 原則7:スチュワードシップ活動の継続的な改善
スチュワードシップ責任を果たすため、自身の活動を継続的に改善する。
📌 スチュワードシップ・コードの影響
🔹 企業への影響
✅ 企業経営者へのプレッシャーが強まり、経営の透明性が向上
✅ 機関投資家からの**対話(エンゲージメント)**が増え、企業戦略の改善につながる
✅ **ESG投資(環境・社会・ガバナンスを重視する投資)**の普及が加速
🔹 機関投資家への影響
✅ 議決権行使の方針を公表する機関が増加し、投資家の意思がより明確に
✅ 企業の持続的成長を重視する投資スタイルが求められるようになった
✅ ESG投資との親和性が高まり、企業の社会的責任(CSR)やガバナンスを重視する傾向が強まる
📌 まとめ
✅ スチュワードシップ・コードは、機関投資家が企業価値向上に貢献するための行動指針
✅ 企業との対話(エンゲージメント)を通じて、中長期的な成長を促す
✅ 投資家の利益を守るために、議決権行使の透明性や利益相反の管理を強化
✅ ESG投資の拡大や、企業のコーポレートガバナンス向上にもつながる
スチュワードシップ・コードは、単なる規則ではなく、「投資家と企業が協力して成長を目指す仕組み」として、今後も重要性が増していくでしょう。






