結論から言うと、「一般論としては株価が下がると国債金利も下がることが多い」 ですが、必ずしもそうなるわけではありません。
なぜなら、株価と国債金利の関係は**市場の投資マインド(リスクオン or リスクオフ)**によって変わるからです。
株価と国債金利の関係(基本原理)
株式市場と国債市場は、投資資金の**流れ(資金移動)**によって影響を受けます。
- 株価が下がる(リスクオフ) → 国債が買われる → 国債金利が下がる
- 株価が上がる(リスクオン) → 国債が売られる → 国債金利が上がる
基本の流れ
- 投資家はリスクを嫌うと、安全な資産(国債)に逃げる
- 国債の価格が上がると、金利は下がる(逆相関の関係)
つまり、**「株価が下がると、投資家は安全資産である国債を買うため、国債価格が上がり、国債金利は下がる」**という関係になります。
具体的な流れを初心者向けに解説
たとえば、**「景気悪化のニュース」**が出たとします。
- 投資家が不安になり、リスクの高い株を売る(株価下落)
- 「お金を安全な場所に避難させたい」と考える投資家が増える
- 国債は「国が保証する安全資産」なので、多くの投資家が買う
- 国債の価格が上昇する(人気が高まるため)
- 国債価格と金利は逆相関なので、金利は低下する
こうして、**「株価が下がると、国債の金利も下がる」**という流れになります。
実際の例:リーマンショック(2008年)
- 2008年、リーマン・ブラザーズが破綻し、世界的な金融危機が発生しました。
- 株価は大暴落し、多くの投資家がパニックになりました。
- すると、リスク資産(株)を売って、安全な資産(国債)に資金が流れました。
- 国債の需要が急増し、アメリカの10年国債金利は大幅に低下しました。
このように、「金融危機や景気後退が起こると、株価が下がり、国債金利も下がる」ことがよくあります。
例外:株価が下がっても国債金利が上がる場合
ただし、株価が下がったからといって必ず国債金利が下がるわけではありません。
① インフレ懸念が強いとき
- 例えば、**スタグフレーション(景気が悪いのに物価が上がる状態)**では、中央銀行が金利を引き上げる可能性が高いです。
- その結果、「株価は下がるが、国債金利は上がる」 という逆の動きになることがあります。
- 例えば、2022年の米国ではインフレ対策としてFRBが金利を引き上げたため、株価は下落したのに国債金利は上昇しました。
② 政府の財政不安があるとき
- 国の財政が悪化すると、国債の信用が低下します。
- すると、投資家は国債を買うのを避け、逆に売られることがあります。
- その結果、株価が下がっても国債金利は上昇することがあります。
- 例:ギリシャ危機(2010年)では、ギリシャ国債の信用が低下し、金利が急上昇しました。
まとめ
✅ 一般的には、株価が下がると国債金利も下がる(リスクオフの資金移動)
✅ 国債の価格と金利は逆相関の関係(国債が買われると、金利は下がる)
✅ 景気後退時には、株安・国債金利低下が同時に起こることが多い
✅ 例外もある(インフレ懸念・財政不安があると逆の動きになる)
この関係を理解することで、株式市場や債券市場の動きを予測しやすくなります!