中小企業の資産運用部門、成功する組織づくり
失敗しない!中小企業の資産運用部門立ち上げ完全マニュアル
中小企業が資産運用部門を立ち上げるには、多くのメリットがある一方で、運用リスクや知識不足、ガバナンス不備による失敗例も少なくありません。ここでは最新動向や実例、ポイントを加えて、実践に役立つガイドを解説します。
目次
中小企業の資産運用が注目される背景
少子高齢化や慢性的な低金利の影響で、将来の成長資金や事業承継対策として「資産運用」を検討する中小企業が増加中です。また政府は生産性向上・余剰資金の活用促進策を打ち出し、2025年までに官民で60兆円規模の投資拡大を掲げています。この流れは、事業規模や従業員数に関わらず、多くの企業が恩恵を受けられる環境を後押ししています。
導入ステップと成功のポイント
- 目的と現状の明確化: 将来の事業拡大や福利厚生、オーナーの資産承継など、何のために運用するのかを明確にし、余剰資金とリスク許容度を経営層で合意します。
- 体制構築とルール作り: 資産運用担当の人材を社内育成・外部採用し、部門を設けて意思決定プロセスや内部規程を整備します。専門家(IFAや税理士)活用も積極的に。
- 運用実行とモニタリング: 方針に基づいて金融商品(株・債券・投信・不動産等)を選び運用を開始。定期評価や市場環境変化への柔軟な見直しも重要です。
特に「目的の不明確さ」や「ルール未整備」「知識不足」は失敗の主な原因なので、必ず明文化しましょう。
運用体制構築のコツ
- 専任部署の設置:属人的運用を防ぐため、小規模でもメンバーで意思決定できる体制に。
- 役割分担の明確化:誰が何を判断・報告するか規程で明記し、実務とガバナンスを両立。
- ICT・モニタリングツール活用:経営・財務の状況をタイムリーに把握し、リスクの“見える化”を進めましょう。
実際によくある失敗例
- 目的不明確のまま開始して方針がぶれる。
- 勧められた商品を“よく調べず”に購入し損失。
- 余剰資金を超えて投資し、経営を圧迫。
- 一つの商品に資金集中→大きな損失。
- 市場下落時に慌てて売却し損失確定。
- 人材が少なく短期間で十分な精査ができず被害。
「社外の専門家任せ」「ガバナンス不足」による被害もたびたび報告されています。
ガバナンスとリスク管理
資産運用部門の強化には、「経営者と私的運用の混同防止」と「透明性の高い社内ルール」が欠かせません。独立性を持った社外役員や監査役、取締役会の多様性、リアルタイムのモニタリング・情報開示によって信頼性と調達力が向上します。
さらに、運用資産の評価損リスク・税務や法務面の知識不足(法人課税や各種規程など)にも十分な注意が必要です。利益の計上タイミングや運用損の処理など、必ず外部専門家と定期的に協議する体制を構築しましょう。
まとめと今後の展望
資産運用部門の立ち上げは、中小企業の財務体質強化や成長の起爆剤となりますが、「目的設定」「ルール作り」「人材育成・ガバナンス強化」「定期モニタリング」の4点が成功の鍵です。社外専門家やデジタルツールの活用も、今後ますます重要となるでしょう。リスクとメリットをしっかり比較し、自社に最適な体制をつくることが最大の成功要因です。
【投資顧問】一般会員スタンダード(法人)/120日間 (月額 約14万円)






