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狼狽売りとは?正しい損切りとの違いや暴落した時の見極め方を解説

株式投資を始めると株式用語を覚える必要があります。

今回は株式用語の中でも初心者が陥りやすい「狼狽売り」について解説します。

近年コロナショックでの株価暴落や、ロシアのウクライナ侵攻による株価暴落で「狼狽売り」をしてしまった人が多いです。

狼狽売りは手法に基づいた判断では無いので、後悔してしまう可能性が高いです。

狼狽売りの意味合いだけでなく、狼狽売りをしない取引方法を理解して、利益をだせる投資家を目指しましょう。

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狼狽売りとは

狼狽売りとは

狼狽売りは、株価が暴落している状況で焦って株を売却してしまうことを指します。

狼狽売りとは
  • 株価暴落に焦って売却してしまう
  • 投資初心者にありがちな現象
  • 長期的にみると暴落した株価は戻る可能性が高い

主に株式投資界隈で使われますが、FXや仮想通貨でも狼狽売りしている投資家は存在します。

狼狽売りは投資初心者が陥りやすい状況で、狼狽売りによって損失してしまう人も居るので、注意が必要です。

株価暴落で慌てて売却してしまう現象

狼狽売りは株価が暴落した際に、投資家が「これは売らないと大変なことになる!」と焦って売る為、狼狽した様子で売る意味合いがあります。

特に投資初心者は、投資した資産が含み損になった経験が浅く、大きな暴落に耐えられない人が多いです。

狼狽売りと損切りを同じ意味合いで捉えている人もいますが、計画的に売却する損切りと違い狼狽売りは根拠の無い売却なので、意味合いが異なります。

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狼狽売りと損切りの違い

狼狽売りと損切りは、株を売るといった点では同じですが経緯が異なります

狼狽売りと損切りの違い
  • 根拠の有無
  • 狼狽売りはマイナスの行動
  • 狼狽売りは精神コントロールが出来ていない

損切りは資産を守り、次の取引チャンスを狙う行動なので、結果的に資産をプラスにする可能性があります。

しかし狼狽売りは、売らない方が良い局面でも売却してしまうので、資産を結果的にマイナスにしてしまう行動になります。

上記の他にも違いがあるので、意味合いを正しく理解しましょう。

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根拠を持った売却ではない

損切りは、元々決めている取引ルールに沿って売却する行動です。

例えば、株価が下落して長期的にサポートラインで保証されていたポイントをブレイクしたら損切りをすると考えている状況で、株価が暴落し売却するパターンは損切りになります。

一方で狼狽売りは、売却の根拠が元々決めているルール関係なく「このままだと資産が大損失してしまうかも知れない!」と憶測で売却判断しているので、売却の根拠がありません

感覚的に「やばい!」と感じで売却する狼狽売りは、根拠のある行動では無いので、失敗する傾向にあります。

精神的負荷がかかる

狼狽売りは精神的に追い詰められている状態で起きる現象です。

損切りは元々決めているポイントで売却する為、ある程度感情をコントロールして売却できます。

冷静な判断で下す損切りと違い、感情的になって実行するので、売却した後の取引にも悪影響です。

最終的に損になる可能性が高い

損切りは機械的に行う行為なので、次の取引チャンスを活かし最終的に資産をプラスにする可能性があります。

一方で狼狽売りは感情的な判断を下している為、次回の取引も感情的に売買してしまう可能性が高く失敗してしまう可能性が高いです。

投資の売買判断は、冷静に状況を見て決める必要があり、狼狽売りが結果的にプラスなる可能性は低いです。

狼狽売りをしてしまう投資家の特徴

狼狽売りをしてしまう投資家の特徴をまとめました。

狼狽売りをしてしまう投資家の特徴
  • 感情のコントロールが出来ない人
  • チャート分析が不十分な人
  • 取引経験が浅い人

長年投資している人は、株価の暴落を何度も経験しているケースが多く、狼狽売りする人は少ないです。

狼狽売りは投資初心者に多い傾向にある為、投資初心者は特に注意する必要があります。

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感情的に取引をしている

狼狽売りをしている人は、売買判断を感情的に決めている人なので、狼狽売りをする前から感情トレードが目立ちます。

投資初心者は含み損に慣れていない状態なので、感情的になりやすく、最初に決めた取引ルールを破ってしまう人も多いです。

狼狽売りをしない為にも、取引する際は感情的な思考を切り離して判断しましょう。

長期目線でチャートを見ていない

狼狽売りをした後に株価が上昇して元の水準に戻るパターンは「初心者のありがちな失敗」の王道です。

長期目線でチャートを見ていない事が多く、短期的な状況を見て焦ってしまうのが原因です。

急な暴落が発生した際は、長期目線でチャートを見て数年単位・数十年単位で状況を確認しましょう。

直近で起きた2020年のコロナショックでは株価が暴落し、多くの投資家が狼狽売りをしていましたが2022年現在、株価は元の水準に戻っています。

取引経験が浅い

取引経験が浅い人は、今まで見たことのない状況に陥ると経験者より焦ってしまいます。

「取引経験が浅いのはカバーしきれないじゃないか!」と思う人も居ますが、取引経験の浅さを自覚していないことが大きな原因です。

「自分は初心者だけど勝っているからいい感じ!」と自分の能力を過信していると、予想外の展開に対応できないので、自分の能力を客観的に理解して取引に挑みましょう。

株価が急落した時に狼狽売りしない方法

株価が急落した時に狼狽売りしない方法を大きく分けて3つ紹介します。

株価暴落に直面した際に、実行すれば狼狽売りにならないので、参考にしてください。

株価の長期推移を見て分析する

株価の推移を短期的に見るのではなく、長期的に見て分析しましょう。

株価の急落は世界情勢が一気に変化したタイミングで発生する為、前回の世界情勢が変わったタイミングで株価がどのような動きをしたか把握しましょう。

世界的に大きな変化が発生するケースは意外に多く、前回の推移を見ることで「この急落は一時的なもの」と冷静に理解できるでしょう。

ただし、個別銘柄の場合は元に戻らない急落になる可能性もあるので、推移を見るだけでなくテクニカル指標を使って分析することをおすすめします。

個別銘柄は早めに損切りを意識する

狼狽売りは焦って売却してしまうNG行為ですが、個別銘柄の急落は早めに見切りを付けることが大切です。

個別銘柄は企業の状態によって、急落から戻らないパターンもあるので、購入する前に取引ルールを明確に決めておきましょう。

ただし「個別銘柄だから狼狽売りしても大丈夫!」という訳ではありません。

急落に対して対応する損切り地点を冷静に決める意味合いなので、間違いないようにしましょう。

感覚で売買を判断しない

「この急落は上がらなさそう!」「この暴落はなんとなく大丈夫!」といった感覚で売買を判断すると、狼狽売りしてしまいます。

投資初心者でも、理論に基づいた株の購入が必要です。

感覚的に売買していると、感情で取引判断してしまうので一番危険なパターンです。

損切りで狼狽売りから卒業しよう

狼狽売りはチャートの動きを感覚的に捉えてしまっていることが原因で発生します。

投資先のチャート推移をテクニカル分析で把握し、世界の景気・地政学リスクを理解しておけば、狼狽売りを回避できます。

含み損を見ると、精神的に辛くなる状況もありますが冷静に判断しないと勝てる状況でも負けてしまいます

どうしても狼狽売りしてしまうという人は、売買判断をAIに任せるロボアドバイザーをおすすめします。

狼狽売りを卒業して損切りを冷静に行えるようになると、投資戦術も大きく進歩していくので「まぁ大丈夫だろう」と思わず、しっかり損切りできるようになりましょう。

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