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【2021年】FTSE100の今後の見通し予想はやばい?過去のレートの推移とイギリス経済の動き・長期の見通しを解説

FTSE100指数はロンドン証券取引所における、イギリスの代表的な株価指数です。

ヨーロッパ経済を占う上でも重要な指数で、DAX(ドイツ)、CAC40(フランス)と並んで注目度の高い株価指数となっています。

FXのポンド円で取引をしている方にとっては重要な経済指標の一つであり、注目する必要があります。

今回は FTSE100指数の概要から見通し予測まで詳しく解説していきます。

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FTSE100の特徴

地域ヨーロッパ
国名イギリス
特徴イギリスを代表する株価指数
概要ロンドン証券取引所に上場する株式銘柄から、FTSEの時価総額および流動性基準を満たしたTOP100銘柄で構成される株価指数
基準日1984年1月3日
基準日の指数値1000

FTSE100はイギリスのフィナンシャル・タイムズ社とロンドン証券取引所グループの合弁会社「FTSE」が好評している株価指数です。

ロンドン証券取引所に上場されている銘柄の中から時価総額の高い100社を対象算出されます。

FTSE100は時価総額荷重型指数を採用しており、組入銘柄の時価総額合計を基準となる時点の時価総額合計で割って算出します。
※1983年12月31日時点の株価を基準値(1000pt)とする

FTSE100の構成銘柄だけでロンドン証券取引所の上場企業の時価総額の約80%を占めるほど強力なもので、イギリス経済の状況はほぼFTSE100に表されています。

FTSE100の構成銘柄

FTSE100は、世界的に有名なイギリスを代表する企業が多く揃っています。

  • BHPビリトン:世界最大の鉱業会社
  • BP:大手石油会社
  • バーバリー:世界的ファッションブランド
  • ボーダフォン:大手通信会社

アメリカの株価指数として有名なダウ指数やナスダック指数とは違った魅力があります。

FTSE は多数の関連指数を提供

FTSEはヨーロッパでもっとも影響力があると言われるFTSE100の他にも、以下のような指数を提供しています。

  • FTSE Eurotop100/300指数:ヨーロッパ市場を網羅
  • グローバル・インデックス(FTSE全世界指数):FTSE日本指数など、国ごとの指数を網羅
  • FTSE4Good:社会貢献度の高い企業のみで構成

FTSEは合弁会社という立ち位置なので、他の指数を算出している証券会社や金融データベンダーとは異なる性格を持っています。

また、ロンドン以外にも東京やニューヨークなど世界中にオフィスがあり、独自の情報収集によって個性的な指数の提供をおこなっています。

FTSE100の過去の推移

FTSE100の過去の推移

FTSE100が過去に大きな変動を見せた出来事としては、以下の4つの出来事が挙げられます。

  • ITバブルの崩壊(2000年)
  • リーマンショック(2008年)
  • チャイナショック(2015年)
  • EU離脱(2016年)

1つずつ見ていきましょう。

ITバブルの崩壊(2000年)

IT初期にアメリカでインターネット関連企業に投資が集中して高騰した後に急落した減少です。

ITバブルの崩壊は世界的な不況に繋がり、FTSE100も下落傾向となりました。

その後、911同時多発テロなどが重なり、世界的不況は加速していきました。

リーマンショック(2008年)

2008年9月にアメリカのリーマン・ブラザーズが経済破綻したことで、世界的な金融危機が発生しました。

FTSE100はこれを受けて2005年以降の最安値を記録しました。

最安値の到達はリーマン・ショックから半年後の出来事であり、非常に長い期間で下落推移から抜け出せませんでした。

チャイナショック(2015年)

2015年8月に中国株の暴落が起き、世界的に株安傾向となりました。

2010年以降ではFTSE100が一番大きく下落したタイミングで、イギリスと中国経済の近年の関係の深さもうかがえます。

2010年以降のFTSE100は、このチャイナショック後の推移が一つの指標になります。

EU離脱(2016年)

2016年6月に国民投票でEU離脱が決定し、世界的なニュースになりました。

このタイミングでFTSE100も下落を見せてはいますが、予想されているほど大きな影響はありませんでした。

また、2021年現在もEU離脱が長期的にイギリス経済へ影響を与えるといったことはありません。

FTSE100の今後の推移見通し

米トリプル高の影で影響力を増している

世界の金融市場は2021年7月現在、アメリカの金利・株価・ドルのトリプル高が発生しています。

金融緩和を背景に個人消費が好調推移しており、アメリカ経済に多くの人が注目している状況です。

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しかし一方で、イギリス経済の影響力も大きく増しており、FTSE100も好調状態をキープしています。

こうした状況の要因としては、以下の2点が挙げられます。

  • マイナス金利導入予想の減少
  • 素早いワクチン接種

上記のプラス要因から、他の先進国と比較して相対的に影響力が増しており、2021年7月時点で好調となっています。

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イギリスのワクチン戦略

引用:Our World in Data (2021/07/21)

新型コロナウィルス対策が当面の課題になっているのはどの国も同じですが、その中でもイギリスは先進国の中で早いペースでワクチン接種をおこなっています。

前述の通り、早急なワクチン接種が経済の強さに影響している側面は、現在の状況を考えると理解できます。

ただし、中にはイギリス経済がワクチン戦略で他の先進国よりも一足早く現在の状況を抜けることで、その後に再び成長を迎えるのではないか?と予測されます。

近年は世界経済の中で良いニュースが無かったイギリス経済ですが、今後は先の見えない経済状況下で台風の目になるのではないかとも言われています。

2022年以降のFTSE100の推移に注目

FTSE100はイギリス経済が好調な予想を見せていることもあり、今後は台風の目となることが期待できます。

見通しが分からないコロナ収束後の経済状況の中で、FTSE100へ注目してみるのも一つの手です。

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