分散投資とは、性質や値動きの異なる複数の資産に分散して運用する投資手法です。
特定の資産に集中せず、異なる資産や投資のタイミングを分けることで、市場変動によるリスクを軽減し、安定したリターンを目指します。
たとえば、卵を1つのカゴに入れていた場合、そのカゴを落とすとすべての卵が割れてしまう可能性がありますが、複数のカゴに分けて入れておけば、1つのカゴを落としても他の卵は無事に残ります。

出典元:年金積立金管理運用独立行政法人「分散投資の意義③卵を一つのかごに盛るな」
上記は「卵を一つのかごに盛るな (Don’t put all eggs in one basket)」という資産運用業界で有名なことわざであり、特定の資産に集中せず、さまざまな資産に分散することで、1つの市場が大きく下落しても資産全体への影響を抑えられるという考え方です。
とは言え、資産運用初心者の方の中には「具体的にどのように分散投資すれば良い?」と疑問に感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では、資産運用における分散投資についてさらに詳しく解説します。
分散投資のやり方が理解できるため、ぜひ最後までご覧ください。
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分散投資とは
そもそも分散投資とは、1つの投資先に資金を集中させるのではなく、複数の投資先に資金を分散させて投資することです。
分散投資をすることで、リスクが下がるメリットがあるため初心者ならまずおさえておきたい投資手法といえます。
分散投資によって損失をカバーできる
例えば「Aという銘柄が伸びそう!Aに全額投資するしかない!」と考えて投資した結果、価格は上昇せずむしろ下降してしまう可能性があるかもしれません。
そうなれば大きな損失だけを抱えて終わることになってしまいます。
ところが、分散投資をしていれば損失をカバーできる可能性があるのです。
「Aという銘柄が伸びそう!Aだけじゃなく同じジャンルで活躍するBにも投資しよう。
同じジャンルだけじゃなく、他ジャンルのCやDにも投資しておこう」と考えて投資していれば、Aによって発生した損失を他の投資先で得た利益でカバーする、これが分散投資です。
初心者には分散投資がおすすめ
投資をするなら、まずは分散投資から始めていきましょう。
分散投資こそが投資の王道です。
分散投資とは、投資先を1つに集中させるのではなく、複数に分散させていく投資方法となります。
リスクをおさえながら運用ができるため、長期的な資産形成にはもってこいです。
大きなリターンが見込める投資方法ではありませんが、安定してコツコツと資産を拡大させていくことができます。
そのため、投資にあまり慣れていない初心者は、まず、この分散投資から始めていきましょう。
手軽に分散投資できる方法も本記事で紹介いたしますので、ぜひ、その方法を活用してコツコツと資産を拡大させていってください。
関連記事:手数料が安いネット証券はどこ?それぞれの証券会社の特徴を徹底比較!
投資信託なら1銘柄で分散投資できる
自力で分散投資をしようとすると、複数の投資先を自分で考えなければなりません。
しかし分散投資であれば、1本選ぶだけで自動的に分散投資ができます。
投資信託は複数の銘柄や投資先がセットになっているため、手軽に分散投資ができるのです。
また投資信託はさまざまな種類があり、株式だけでなく債券や不動産などにも投資が行われます。
国内だけでなく海外への投資もできるため、バランスよく分散投資できる点が魅力的です。
知識がなくても始められる
投資信託はプロに運用を任せられますから、ある程度知識がなくても問題はありません。
これから投資にチャレンジする初心者の方でも、着実に利益を生み出していける可能性があるのです。
プロに任せる分、運用コストはかかってしまうもののそれでもメリットは十分あるといえます。
投資に割く時間もプロに任せる分多くはないですから、忙しい方でも取り組みやすいです。
100円から始められる
投資にはそれなりの資金が必要というイメージを持っている方は多いかもしれません。
しかし投資信託は、なんと100円から始められます。
お試しで投資をしてみたい、資金は少ないけれど投資を始めたい方でも取り組めるのは大きなメリットですね。
毎月コツコツ利益を積み上げていけば、資産もどんどん膨らんでいきます。
増えた資産をさらに投資信託にまわして、雪だるま式にお金を増やすようにして資産運用をしていきましょう。
証券会社によって最低投資額は異なりますから、100円から始められるかどうかは事前に確認しておいてくださいね。
関連記事:不労所得で月10万円達成する方法!注意点とコツもご紹介【初心者必見】
分散投資におすすめな投資信託の選び方
プロに任せるとはいっても、投資信託はたくさん存在するため「どの投資信託を選ぶか」は決めなければなりません。
投資先はもちろん、組み合わせもさまざまある投資信託。
選ぶべき投資信託を見つけるためには、どこに注目すればいいのでしょうか。
コストに注目
投資信託には、大きく3つのコストが発生します。
- 販売手数料
- 信託報酬
- 信託財産留保額
まず1つ目が、販売手数料です。
最近では販売手数料が0の投資信託も多いため、比較的無視してもいい要素です。
2つ目の信託報酬は、毎日発生してくる管理費用です。
運用を任せている分の報酬を支払う必要があるわけですね。
少しでも信託報酬が低ければ、コストの負担は小さくなるといえます。
3つ目は信託財産留保額です。
投資信託の解約時に発生するコストで、こちらも発生しない投資信託が存在するためチェックしておきたい要素といえます。
インデックスかアクティブか
投資信託には「インデックス運用」と「アクティブ運用」の2種類があります。
インデックス運用は、株式指数や市場の価格変動に連動する運用を目標としており、低コストで安定した成果を出せる点が強みです。
アクティブ運用は平均を上回る、よりよい成果を目標とする運用であり、手間をかける分運用コストも高めですがリターンが大きくなる可能性があります。
初心者の方には、安定性が高いインデックス運用がオススメです。
純資産に注目する
純資産は、投資家たちから集めた資金の総額のことです。
純資産が多いということは、それだけ投資家たちから資金が集まっており人気が高いことを意味します。
あまりにも純資産が少なければ、運用が立ちいかなくなる可能性も0ではありません。
純資産がどれくらいなのかにも注目しておきましょう。
とはいえ、純資産が多いから必ずしも良いというわけではないため注意が必要です。
困ったらバランス型
バランス型投資信託とは、複数の資産・市場にバランスよく投資をする投資信託のことを指します。
なかでも安定型・安定成長型・成長型と分かれているため、リスクの低さで選ぶかリターンの大きさで選ぶかを考えましょう。
困ったらバランス型投資信託の安定成長型がオススメ。
ミドルリスク・ミドルリターンで資産運用を進められますよ。
分散投資の種類

一口に分散投資といっても様々な種類があります。
ここでは、分散投資にはどのようなアプローチがあるのか確認していきましょう。
金融商品の分散
まず1つ目は、金融商品の分散になります。
金融商品とは、株・債券・金など金融機関が提供する商品のことです。
資産の安定性を高めるには、こういった金融商品を分散させておくことが必要だといえます。
例えば、株式と債券はよく、逆相関の関係にあるといわれています。
逆相関の関係であれば、どちらか一方が下落しても、もう一方は上昇する傾向があるため資産の保全につながりリスクを抑えていくことが可能です。
また、たとえ逆相関の関係でない金融商品であったとしてもまったく別の金融商品であれば、値動きは違ってきますから、リスクを一定程度抑えることができます。
銘柄の分散
2つ目は、銘柄の分散です。
これは、みなさんイメージがしやすいのではないでしょうか?
株式で考えるとすれば、異なる会社の株式に投資をするということです。
例えば、1つの銘柄に集中して投資をしていた場合、その企業の業績が傾いたり倒産してしまったりすると、急速に資産が減っていってしまう可能性があります。
その場合、資産を保全することができません。
しかし、異なる数社の株式に分散投資していれば、1つの銘柄の影響を限定的できるため、リスクを抑えることできます。
時間の分散
次に3つ目は、時間の分散です。
ここでいう時間とは、投資するタイミングのことを指します。
多くの場合で、投資に失敗する原因はタイミングを間違えたことによるものです。
割安になっているタイミングで買い、割高になっているタイミングで売ることができれば、投資で負けることはありません。
値幅をずっと利益にすることができるからです。
しかし、投資すべきタイミングを正確に予想することは、誰にもできません。
そのため、リスクを抑えた投資をするためには、投資する時間を分散させたほうがよいでしょう。
具体的にいうと、積立投資がおすすめです。
積立投資であれば、一定の期間ごとに積立をするので、時間をきれいに分散させることができます。
大きな利益を出していくことはできませんが、リスクを抑えた投資にしていくことが可能です。
資産の分散
次に4つ目は、資産の分散です。
自分の保有している資産はありとあらゆる資産に分散させておきましょう。
株・債券・金はもちろん、不動産や人的資産も分散対象です。
何が資産になるのかは、その時代によって違います。
現在私たち日本人は、日本円を主要な資産だという前提で経済をまわしていますが、日本円の価値がいつまでも保証されているとは限りません。
ハイパーインフレが起きれば、日本円の価値は大きく損なわれてしまいます。
そのため、資産はあらゆるものに分散させておくべきでしょう。
資産を分散させておけば、想定外のことが起きても対応できる幅が広がります。
地域の分散
最後5つ目は、地域の分散です。
例えば、ある1つの国にばかり投資をしているとしたら、それはかなりハイリスクであるといえます。
なぜなら、もしその国で急激なインフレが起きたり、大きな天災が起こったしたら、保有している資産は一気に減少してしまうからです。
そのため、リスクを抑えた投資をするならば、1つの国に資金が集中しないように、全世界に分散して投資していくようにしましょう。
1つの国で大きな損失が出たとしても、他の国の銘柄でその損失をカバーできれば安定した資産形成ができるようになります。
投資信託おすすめ人気ランキング!楽天やSBIで買える初心者に人気の銘柄を厳選【2025年最新】
分散投資のメリット
分散投資の強みと弱みをまとめました。
実際に資産運用をしていくうえで、分散投資をどのようにすればメリットを最大限活かせるのか把握しておきましょう。
- リスクを減らせる
- 価格変動に過敏にならなくていい
リスクを減らせる
分散投資のメリットは、なんといってもリスクを減らせるところです。
投資を分散させればさせるほど、リスクは低くなっていきます。
どこかで損失が発生しても、別のどこかの利益でカバーできるのが分散投資の強み。
投資ではさまざまなトラブルや予想外の事態がつきものですから、少しでも安定して運用するためにも分散投資の考え方は必須であるといえます。
初心者であれば、なおさら分散投資はしておかなければ損失だけを抱えることになりかねません。
価格変動に過敏にならなくていい
分散投資は、短期よりも中長期投資に向いている投資手法です。
複数の投資先に分散させ、時間も分散させるとなれば、価格変動は長期的に見ることとなります。
たくさん分散させたのに、1つずつ事細かに数分刻みで価格を追うのは難しいですよね。
中長期で価格変動を追っていくということは、日々の値動きに一喜一憂しなくて済むということです。
仕事で忙しい人でも、比較的投資に取り組みやすいといえるでしょう。
精神的な負担も少なくなります。
分散投資のデメリット
- 管理が大変
- 短期間でハイリターンは難しい
管理が大変
1つの投資先を管理することと比べれば、複数に分散させて投資をすると管理が大変になってしまいます。
自分がどこにどれだけ投資しているのか把握しておかなければなりませんし、状況によっては調整も必要です。
分散させればいいというわけでもありませんから、適当に分散させているとかえってリスクが高くなってしまう可能性も…。
きちんと投資先を把握し、毎日でなくとも定期的に「このまま投資を続けるかどうか」のチェックをする必要があります。
短期間でハイリターンは難しい
1つだけに投資して利益を獲得するのに比べて、5つに分散投資をした中の1つで利益を獲得するのとではリターンの大きさが異なります。
資産全てを1つの銘柄Aに投資したとしましょう。
その後価格変動でAの株価が10%上がったとすれば、10%分すべてが利益となります。
一方、資産を5つの銘柄に投資したとするとどうでしょうか。
Aの株価が10%上昇したとしても、資産は1/5しか投資していませんから、利益も1/5となってしまいます。
つまり1つだけに投資すると10%の利益だったのに、5つに分散させたことで2%の利益になってしまうわけですね。
関連記事:株を買うタイミングはいつ?初心者が知っておきたい株の買い方・売り方
分散投資を成功させるコツ
なんとなく分散投資をしても、必ずしもリスクが減るわけではありません。
分散投資を成功させるコツを掴んでおきましょう。
ポイントは、どう分散させるかです。
ジャンルや業界は分ける
分散投資をしようとして、複数の銘柄に投資をしたけれど気づいたら同じ業界にしか投資をしていなかった…、なんてことにはならないようにしましょう。
形だけの分散投資にならないように、どう分散させるかをよく考えてみてください。
国内だけでなく、海外への投資も視野に入れられるとより選択肢は増えます。
値動きの仕方ができるだけ異なる銘柄に投資をすれば、分散投資の効果を最大限発揮できますよ。
分散投資の悪い例
ストーブ業界・鍋業界・タイヤ業界に分散投資したとしましょう。
一見まったく異なるジャンルに感じますが、実はこの3業界は冬に関連して値動きする可能性があります。
寒い冬であればどの銘柄も上昇し、暖かい冬であれば逆に株価が下がってしまうかもしれないのです。
そうなればせっかく分散投資をしても効果は薄くなってしまいます。
実は同じ要因で業績に影響が出てしまう、なんてこともありますから、銘柄選びは慎重に考えたいですね。
いきなり分散させすぎない
初心者の方なら、とにかく分散させようと複数に投資をするとかえって管理できなくなってしまう可能性があります。
資産にもよりますが、まずは自分が管理しきれる範囲で分散投資を行うようにしましょう。
せっかく投資をしたのにその後まったく手付かずで、気付いたら損失が発生したなんてケースは勿体ないですよね。
それであればむしろそこには投資をする必要はなかったという結論になってしまいます。
投資に費やせる時間も踏まえて、どれくらい分散させるかを決めましょう。
無理して分散させない
分散投資のことを考えすぎて、とにかく分散第一の考えになるのは危険です。
特に投資したいわけでもないのに、「分散させておこう」と投資をしても利益にはつながりません。
大前提として、「投資する価値がある銘柄かどうか」を考えましょう。
無理をしてまで分散させる必要はありません。
分散投資にはリターンが少なくなるデメリットもありますから、複数の利益を発生させられるように分散先を選ぶことが重要です。
定期的にリバランスする
資産運用を進めていくうえで、定期的な見直しは必須です。
分散させた結果、どのようになっているのかを定期的に把握しておきましょう。
問題がある銘柄は投資をやめる、他の業界に改めて分散投資するなど選択肢はたくさんあります。
また利益が出ているのであれば、その資金を再投資することでさらなる利益につなげられる可能性もあります。
お金が働く構図を作り出すことができれば、効率よく資産運用ができますよ。
長期的に保有する
分散投資を成功させるコツの最後は長期的に保有してリスクを減らすことです。
価格が変動する商品を短期間でみて見ると、上昇と下落を繰り返しています。
ただ長期的にみると、一時的に価格が下がっていたとしても右肩上がりになることがほとんどです。
そのため10年や20年、30年という単位で見れば、リスクを軽減して資産を増やせます。
また複利の投資にも向いているので、複利的に資産を増やしていきやすいです。
短期的に資産を増やしたいと思っているのではなく、将来的に資産を増やしたいと思っている方は、長期投資に挑戦してみましょう。
長期投資でもっとも有名なのは、つみたてNISAですね。
日本でも推奨されている投資方法なので、迷ったらつみたてNISAをやってみてください!
手軽に分散投資できる投資信託のおすすめ銘柄5選
各個人が分散投資をしていくには、その銘柄選びなど投資に関する高い知識が必要になってきます。
そのため、初心者の人は、手軽に分散できる投資信託を利用していくと良いでしょう。
ここでは、おすすめの投資信託を5つ紹介していきます。
銘柄 | 資産クラス | 連動する指数 | 基準価額 | 純資産額 | 信託報酬(税込) | トータルリターン | 運用会社 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
①楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 全世界株式 | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス | 18,931円 | 3,170.76億円 | 0.195% | +9.68%(1年)、+20.24%(3年)、+11.72%(5年) | 楽天投信投資顧問 |
②eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 全世界株式 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス | 19,559円 | 1兆2,421.00億円 | 0.1133% | +10.43%(1年)、+20.56%(3年) | 三菱UFJ国際投信 |
③eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 米国株式 | S&P500指数 | 22,462円 | 2兆3,334.31億円 | 0.09372% | +11.82%(1年)、+23.32%(3年) | 三菱UFJ国際投信 |
④SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全米株式) | 米国株式 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | 13,007円 | 1,678.58億円 | 0.0938% | +10.68%(1年) | SBIアセットマネジメント |
⑤eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | バランス型 | なし(合成指数) | 14,719円 | 2,081.83億円 | 0.143% | +4.05%(1年)、+10.19%(3年)、+6.13%(5年) | 三菱UFJ国際投信 |
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド…全世界の株式約8,000銘柄(大型・中型・小型株)に分散投資。日本・先進国・新興国が対象。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)…日本を含む47ヵ国の先進国と新興国の株式に分散投資(ロシアは含まない)。比率は1位がアメリカ(62.0%)、2位が日本(5.4%)、3位がイギリス(3.7%)。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)…米国企業500社に分散投資。比率は1位がアップル(7.0%)、2位がマイクロソフト(5.2%)、3位がアマゾン(2.7%)。
- SBI・V・全米株式インデックス・ファンド…米国株式の約4,000銘柄に分散投資。大型・中型・小型株が含まれている。
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)…8つの資産「国内株式」「先進国株式」「新興国株式」「国内債券」「先進国債券」「新興国債券」「国内REIT」「先進国REIT」に12.5%ずつ均等に分散投資する。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド
資産クラス | 全世界株式 |
---|---|
連動する指数 | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス |
基準価額 | 18,931円 |
純資産額 | 3,170.76億円 |
信託報酬(税込) | 0.195% |
トータルリターン | +9.68%(1年)、+20.24%(3年)、+11.72%(5年) |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
ファンドの特徴 | 全世界の株式約8,000銘柄(大型・中型・小型株)に分散投資。 日本・先進国・新興国が対象。 |
1つ目は、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(愛称は楽天・VT)です。
この投資信託は、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動する投資成果を目指しています。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは、英FTSE社が公表している大型株、中型株、小型株を網羅する全世界の株式市場の動向を表す時価総額加重平均型の株価指数のことです。
具体的な投資先は以下の通りです。
- バンガード・トータル・ストック・ワールドETF
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
- バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF
簡単にいうと、この投資信託だけで、日本・先進国・新興国など全世界の株式約8,000銘柄(大型・中型・小型株)に分散投資ができるファンドだといえます。
名称に楽天とありますが、楽天証券以外で取り扱いがないわけではありません。
多くの証券会社で積立していくことができますから注意しましょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
資産クラス | 全世界株式 |
---|---|
連動する指数 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス |
基準価額 | 19,559円 |
純資産額 | 1兆2,421.00億円 |
信託報酬(税込) | 0.1133% |
トータルリターン | +10.43%(1年)、+20.56%(3年) |
運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
ファンドの特徴 | 日本を含む47ヵ国の先進国と新興国の株式に分散投資(ロシアは含まない)。 比率は1位がアメリカ(62.0%)、2位が日本(5.4%)、3位がイギリス(3.7%)。 |
2つ目は、「オルカン」の愛称で知られる、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。
この投資信託はMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動する投資成果を目指しています。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスとは、米国のMSCI(モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル)社が公表している世界の株式を対象とした時価総額加重平均型の株価指数です。
先ほど紹介したFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとの最大の違いは、小型株を含んでいるかどうか。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスには、小型株を含めた約8,000の銘柄が含まれていますが、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスには大型株・中型株の約3,000の銘柄しか含まれていません。
そのため、この投資信託では、小型株までの分散投資は出来ないといえます。
しかし、小型株による指数への影響はそれほど大きくはないため、運用成績はそこまで変わらないでしょう。
日本を含む47ヵ国の先進国と新興国の株式に分散投資でき、内訳は1位がアメリカ(62.0%)、2位が日本(5.4%)、3位がイギリス(3.7%)です。
またeMAXIS Slimシリーズの投資信託は、投資信託の中でも運用コストが最低水準となっていますので、利益を最大化できる点でもおすすめですよ。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
資産クラス | 米国株式 |
---|---|
連動する指数 | S&P500指数 |
基準価額 | 22,462円 |
純資産額 | 2兆3,334.31億円 |
信託報酬(税込) | 0.09372% |
トータルリターン | +11.82%(1年)、+23.32%(3年) |
運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
ファンドの特色 | 米国企業500社に分散投資。 比率は1位がアップル(7.0%)、2位がマイクロソフト(5.2%)、3位がアマゾン(2.7%)。 |
3つ目は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。
この投資信託は、S&P500指数に連動する投資成果を目指しています。
S&P500とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が公表している、米国株式市場の株価指数のひとつです。
この投資信託を買うだけで、米国の主要な500社に分散投資できます。
S&P500は、過去の振り返ると長期的に右肩上がりの成長を続けてきました。
そのため、リスクを抑えた長期投資に向いた運用先だといえます。
また、S&P500は全世界の株式を考えてみてもおよそ6割ほどを占めています。
全世界株式に投資してもS&P500の影響を大きく受けるわけですから、全世界株式のファンドとそこまで乖離しない運用成績になりやすいです。
この投資信託もeMAXIS Slimのシリーズであるため、運用コストが低く、おすすめといえます。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全米株式)
資産クラス | 米国株式 |
---|---|
連動する指数 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
基準価額 | 13,007円 |
純資産額 | 1,678.58億円 |
信託報酬(税込) | 0.0938% |
トータルリターン | +10.68%(1年) |
運用会社 | SBIアセットマネジメント |
ファンドの特色 | 米国株式の約4,000銘柄に分散投資。 大型・中型・小型株が含まれている。 |
4つ目は、SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全米株式)です。
この投資信託は、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動する投資成果を目指しています。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスとは、米国株式市場の大型株から小型株までを投資対象とした時価総額加重平均型の株価指数のこと。
世界最大級の運用会社であるバンガード社の「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」を通じて、米国株式の約4,000銘柄に分散投資できる銘柄です。
特徴は、大型・中型・小型株が含まれている点。
米国の大手企業だけでなく、中小企業にも分散投資したい方におすすめです。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
資産クラス | バランス型 |
---|---|
連動する指数 | なし(合成指数) |
基準価額 | 14,719円 |
純資産額 | 2,081.83億円 |
信託報酬(税込) | 0.143% |
トータルリターン | +4.05%(1年)、+10.19%(3年)、+6.13%(5年) |
運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
ファンドの特色 | 8つの資産「国内株式」「先進国株式」「新興国株式」「国内債券」「先進国債券」「新興国債券」「国内REIT」「先進国REIT」に12.5%ずつ均等に分散投資する。 |
5つ目は、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)になります。
日本を含む世界各国の株式、債券、不動産にバランスよく配分されている投資信託です。
このファンドだけで、計8資産にそれぞれ12.5%の比率で分散投資できます。
8資産の中身は以下の通りです。
- 国内株式
- 先進国株式
- 新興国株式
- 国内債権
- 先進国債権
- 新興国債権
- 国内リート
- 先進国リート
金融商品の分散を強く意識したい人には、非常におすすめな投資信託といえるでしょう。
大きなリターンを狙っていくことはできませんが、安定した値動きが期待できます。
eMAXIS Slimシリーズであるため、運用コストも割安です。
リスク管理のためにポートフォリオへ組み込む人が多いですよ。
関連記事:投資信託おすすめ銘柄&証券会社人気ランキング!初心者向け最新情報まとめ【2022年】
分散投資におすすめの証券会社3選
分散投資の考え方や具体的な方法を把握ができたら、分散投資を始めていくための口座を開設していきましょう。
証券会社によって取扱商品や手数料などが違ってくるため、自分の投資目的に合った証券会社を選ぶ必要があります。
ここでは、おすすめの証券会社を3つ紹介します。
以下でそれぞれの特徴を詳しく紹介します。
楽天証券

口座数 | 約1100万口座 |
---|---|
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
売買手数料 | 国内株(現物・信用取引):約定代金にかかわらず無料 単元未満株:無料 NISA:無料 |
つみたて投資枠 銘柄数 |
241本 |
成長投資枠 対象商品 |
国内株 / 外国株/ 投資信託 (約1,293銘柄) |
投資信託 銘柄数 |
2,581本 |
外国株 | 米国株式(4,675銘柄)、中国株式、アセアン株(4カ国) |
クレカ積立 | 〇(楽天カード) |
貯まるポイント | 楽天ポイント |
クレカ積立 ポイント還元率 |
基本:0.5% 代行手数料が年率0.4%以上の22銘柄:1.0% ※楽天ゴールドカード:0.75〜1% |
ポイント投資 | 現物国内株式・投資信託・米国株式<円貨決済>・バイナリーオプション |
IPO実績 | 61社(2023年) / 65社(2022年) / 74社(2021年) / 38社(2020年) / 26社(2019年) / 10社(2018年) |
取引ツール(PC) | ・マーケットスピード2 ・マーケットスピード ・マーケットスピード for Mac ・マーケットスピード II RSS ・マーケットスピードFX ・楽天MT4 |
スマホアプリ | ・iSPEED ・iSPEED for iPad ・iSPEED FX ・iSPEED 先物 |
提携銀行 | 楽天銀行 |
特徴 | NISA口座数No.1 取引で楽天ポイントが貯まる 口座開設数1,100万口座以上 |
楽天証券は、NISA口座数No.1の実績を誇るネット証券で、初心者から上級者まで幅広い投資家に人気のある証券会社です。
楽天ポイントを活用した取引ができる点が大きな魅力で、株式投資や投資信託の購入時にポイントを利用できるだけでなく、取引額に応じて楽天ポイントが貯まるため、お得に資産運用を進められます。
特に、新NISA口座では楽天カードを使ったクレジットカード積立にも対応しており、決済額に応じて0.5~2.0%のポイント還元が受けられるため、長期的な資産形成をより効率的に行えます。
また、楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」は、国内株と米国株の両方に対応し、アプリを切り替えることなくスムーズに取引が可能です。
直感的な操作性に加え、豊富な情報収集機能やカスタマイズ性の高さも魅力で、投資家にとって使いやすい環境が整っています。
楽天グループの各種サービスと連携することで、ポイントを活用しながら賢く投資ができる楽天証券は、コストを抑えつつ資産運用を始めたい方に最適な選択肢です。
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楽天証券の詳細 | |
---|---|
運営会社 | 楽天証券株式会社 |
住所 | 東京都港区南青山2-6-21 |
登録番号 | 関東財務局長(金商)第195号 |
SBI証券

口座数 | 約1330万口座 |
---|---|
口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
売買手数料 | 国内株(現物・信用取引):約定代金にかかわらず無料 単元未満株:無料 NISA:無料 |
つみたて投資枠 銘柄数 |
250本 |
成長投資枠 対象商品 |
国内株 / 外国株/ 投資信託 (約1,281銘柄) |
投資信託 銘柄数 |
2,620本 |
外国株 | 9カ国に対応 米国株(5100銘柄以上)、中国株(1700銘柄以上)、ロシア株、韓国株、アセアン株 |
クレカ積立 | 〇(三井住友カード) |
貯まるポイント | Vポイント |
クレカ積立 ポイント還元率 |
カードの年間利用額とランクによる 通常カード:年間利用額 10万円以上で0.5% 年間利用額10万円未満だと0% |
ポイント投資 | 国内株、投資信託 利用可:Vポイント / Pontaポイント / dポイント |
IPO実績 | 91社(2023年) / 89社(2022年)/ 122社(2021年) / 85社(2020年) / 82社(2019年) |
取引ツール(PC) | ・HYPER SBI 2(国内株式版) ・HYPER SBI ・SBI CFDトレーダー |
スマホアプリ | ・SBI証券 株アプリ ・SBI証券 米国株アプリ ・かんたん積立 アプリ ・HYPER FXアプリ ・HYPER 先物/オプションアプリ ・HYPER CFDアプリ |
提携銀行 | SBI新生銀行、住信SBIネット銀行 |
特徴 | 圧倒的口座数 証券総合口座数1,300万口座以上 国内株式個人取引シェアはNo.1 |
SBI証券は、証券総合口座数1,300万口座を突破し、個人投資家から圧倒的な支持を受けるネット証券最大手の企業です。
実際に、国内株式個人取引シェアはNo.1の実績もあります。
売買手数料が無料であることに加え、取扱銘柄の豊富さや使いやすい取引ツール、さらに新NISA口座の充実度など、総合力の高さが魅力です。
特にIPO投資に強く、2024年には上場銘柄86社のうち76銘柄を取り扱い、ネット証券の中でもトップクラスの実績を誇ります。
また、三井住友カードを利用したクレジットカード積立では、投資信託の購入に応じてVポイントが還元される特典があり、NISA口座との併用で効率的に資産形成が可能です。
さらに、「SBI新生銀行」や「住信SBIネット銀行」との連携により、預金金利の優遇やATM手数料・振込手数料無料などのメリットも受けられるため、資金管理の利便性も高いです。
手数料の安さ、取引のしやすさ、豊富なサービスが揃ったSBI証券は、初心者から上級者まで幅広い投資家におすすめできるネット証券です。
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SBI証券の詳細 | |
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運営会社 | 株式会社SBI証券 |
住所 | 東京都港区六本木1-6-1 |
登録番号 | 関東財務局長(金商)第44号 |
マネックス証券

口座数 | 約242万口座 |
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口座開設・取引までの日数 | 最短翌営業日 |
売買手数料 | 国内株取引: 【1日定額プラン】 100万円以下…550円 【1約定ごとプラン】 10万円…99円 20万円…115円 50万円…275円単元未満株:買付時無料、売却時は約定代金の0.55% NISA:無料 |
つみたて投資枠 銘柄数 |
234本 |
成長投資枠 対象商品 |
国内株 / 外国株/ 投資信託 (約1,181銘柄) |
投資信託 銘柄数 |
1,767本 |
外国株 | 米国株式(5,017銘柄)、中国 |
クレカ積立 | 〇(dカード、マネックスカード) |
貯まるポイント | dポイント、マネックスポイント |
クレカ積立 ポイント還元率 |
1.1% |
ポイント投資 | dポイント:投資信託 マネックスポイント:株式・投資信託 ※仮想通貨3種類・他ポイント・商品との交換も可能。寄付にも対応 |
IPO実績 | 53社(2023年) / 61社(2022年) / 65社(2021年) |
取引ツール(PC) | ・マネックストレーダー ・MonexTraderFX ・マルチボード500 ・チャートフォリオ ・フル板情報ツール |
スマホアプリ | ・マネックストレーダー株式スマートフォン ・マネックス証券アプリ ・トレードステーション米国株スマートフォン ・SNS型投資アプリ「ferci」 ・マネックストレーダーFXスマートフォン |
特徴 | クレカ積立のポイント還元率が高い 米国株の取扱銘柄数は5,000超 |
マネックス証券は、IPO投資や米国株投資に強みを持つネット証券です。
特に、IPO(新規公開株)の取扱数がネット証券の中でもトップクラスであり、初心者から経験者まで平等に抽選が行われるため、IPO投資を狙うならマネックス証券は欠かせません。
また、米国株の取扱銘柄数は5,000以上と豊富で、アップルやアマゾン、テスラなどの人気企業をはじめ、多様な銘柄に投資できます。
米国株の取引手数料もリーズナブルで、円貨決済・外貨決済の両方に対応しているため、投資の選択肢が広がるのも魅力です。
さらに、クレジットカード積立にも対応しており、dカードを利用したクレカ積立では最大10%のポイント還元キャンペーンを実施するなど、お得に資産形成を進められる仕組みも整っています。
米国株やIPO投資を検討している方にとって、充実した取引環境を提供するマネックス証券は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
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マネックス証券の詳細 | |
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運営会社 | マネックス証券株式会社 |
住所 | 東京都港区赤坂1丁目12-32 アーク森ビル |
登録番号 | 関東財務局長(金商)第165号 |
マネックス証券の評判・口コミは?やめたほうがいい?メリット・デメリットも紹介
分散投資とは初心者におすすめの方法
いかがだったでしょうか。
本記事では、リスクが抑えられる分散投資について紹介してきました。
分散投資にはどんな種類があり、手軽に分散投資できる投資信託にはどんな商品があるのか、ご参考いただけたかと思います。
分散投資は、投資の基本的な考え方です。
短期的には大きなリターンを得ることが出来ないため軽視されがちですが、長期的に見れば堅実に資産を増やしていってくれます。
とくに、資産の保全には大きな力を発揮しますので、出来る限りリスクをおさえながら自分のお金を運用したいという人にはピッタリです。
SBI証券や楽天証券ならば、ネット証券大手で幅広い商品に自分の資産を分散させながら、投資していくことができます。
ぜひ、分散投資をしながら資産形成をしていきましょう。