
バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway Inc.)
バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway Inc.)についての詳細情報
1. 会社概要
- 正式名称:Berkshire Hathaway Inc.(バークシャー・ハサウェイ)
- 本社所在地:アメリカ合衆国 ネブラスカ州オマハ
- 設立年:1839年(もともとは繊維業としてスタート)
- 業種:持株会社(コングロマリット)
- 会長兼CEO:ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)
- 副会長:
- チャーリー・マンガー(Charlie Munger)※2023年12月に99歳で逝去
- グレッグ・アベル(Greg Abel)
- アジット・ジェイン(Ajit Jain)
- ティッカーシンボル:
- BRK.A(クラスA株):1株数十万ドル(超高額)
- BRK.B(クラスB株):手頃な価格で取引可能
2. 事業内容
バークシャー・ハサウェイは、複数の事業会社を傘下に持つ巨大な持株会社です。主に以下の分野で事業を展開しています。
✅ 保険事業(基幹事業)
- GEICO(ガイコ):アメリカの大手自動車保険会社
- Berkshire Hathaway Reinsurance Group:世界有数の再保険会社
- General Re(ジェネラル・リー):再保険会社
- National Indemnity(ナショナル・インデムニティ):損害保険会社
✅ 鉄道事業
- BNSF Railway(バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道):北米最大級の貨物鉄道
✅ エネルギー事業
- Berkshire Hathaway Energy(BHE):電力・天然ガス事業を展開
✅ 小売・消費財・製造業
- Dairy Queen(デイリークイーン):アイスクリーム・ファストフードチェーン
- Fruit of the Loom(フルーツ・オブ・ザ・ルーム):アパレルメーカー
- Duracell(デュラセル):電池メーカー
- See’s Candies(シーズ・キャンディーズ):チョコレートメーカー
- Brooks(ブルックス):ランニングシューズメーカー
✅ メディア関連事業(現在は縮小)
- かつては新聞業を展開していたが、2020年に事業売却
✅ 投資事業
バークシャーは多くの企業の株式を保有し、長期的なバリュー投資を実践しています。
3. バークシャー・ハサウェイの主な株式投資先
(2023年時点)
✅ 金融・保険
- American Express(アメリカン・エキスプレス)
- Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)
- Moody’s(ムーディーズ)
✅ テクノロジー
- Apple(アップル)(最大の持株銘柄)
- HP(ヒューレット・パッカード)
✅ 食品・消費財
- Coca-Cola(コカ・コーラ)(バフェットの象徴的投資)
- Kraft Heinz(クラフト・ハインツ)
✅ エネルギー・資源
- Occidental Petroleum(オクシデンタル・ペトロリウム)
- Chevron(シェブロン)
4. バークシャー・ハサウェイの投資哲学
バークシャーの投資は ウォーレン・バフェットの「バリュー投資」 に基づいています。
✅ 長期投資:「10年持ち続けられないなら、10分でも持つな」
✅ 財務の健全性:「借金の多い会社には投資しない」
✅ シンプルなビジネスモデル:「理解できない企業には投資しない」
✅ 強固なブランド力:「コカ・コーラのようなブランド価値を持つ企業を選ぶ」
5. 過去のリターン
バークシャー・ハサウェイのクラスA株(BRK.A)のパフォーマンスは、長年にわたり S&P500を大きく上回る成績 を残してきました。
- 1965年~2023年の平均年間リターン:約 19.8%
- S&P500の同期間リターン:約 10.2%
6. バークシャー・ハサウェイの年次株主総会(オマハの祭典)
毎年ネブラスカ州オマハで行われるバークシャー・ハサウェイの株主総会は、「資本主義の祭典」とも呼ばれ、世界中の投資家が集まります。バフェット氏とマンガー氏(存命中)が直接質疑応答するのが名物です。
7. バークシャー・ハサウェイの特徴的な点
✅ 配当を出さない:バフェットは「企業価値を高めることが最善」と考え、配当を支払わずに内部留保を活用する方針。
✅ 株式分割をしない:クラスA株の価格は50万ドルを超えることもある。手頃な価格のクラスB株(BRK.B)を後に導入。
✅ バフェットの後継者問題:グレッグ・アベルがバフェットの後継者として指名されている。
8. バークシャー・ハサウェイに関するトリビア
🎯 1株が世界で最も高額:BRK.A株は2023年時点で 50万ドル超!
🎯 バフェットは質素な生活:バフェットは未だに1958年に約3万ドルで購入した家に住んでいる。
🎯 「バークシャー・ハサウェイ」という社名は元々繊維会社の名前:1965年にバフェットが支配権を取得したが、後に繊維事業から撤退。
まとめ
バークシャー・ハサウェイは、単なる投資会社ではなく、 世界最大級のコングロマリット です。ウォーレン・バフェットの投資哲学を象徴する企業であり、長期的な視点で安定した成長を遂げてきました。
バフェットの後継問題や今後の経営戦略にも注目が集まっていますが、 堅実な投資スタイルと強力な事業基盤 を持つため、今後も投資家の関心が高い企業であり続けるでしょう。